社員と共に変革を
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社員と共に変革を
- 北第三支部
2025年3月25日(火)18:30 大阪市立総合生涯学習センター
報告者:伊藤 雄一郎 氏
所属:有限会社伊藤歯車製作所 代表取締役
今期最後の例会を締めるのは、南ブロック・ブロック長、有限会社伊藤歯車製作所の伊藤さんです。
小さいころから後継者を意識していた伊藤さんは、大学卒業後2年半ほど他社に就職した後、自社に入社されます。
その後、リーマンショックで資金が枯渇し自分が資金繰りに奔走する中、役員の親戚が一方的に退職し退職金を要求。
この一件により伊藤さんは自分がこの会社を守るのだと強く意識するようになります。
そしてその後同友会に入会し「社員を守る」ことも意識するようになった伊藤さんは、どんどん改革を進めます。
まず、3S活動に取り組み、大幅な加工不良品の減少に成功します。
社内には抵抗もありましたが、地道に取り組んでいると少しずつ誰かが協力してくれ、だんだんと当たり前になっていったと語る伊藤さん。
また、社員の技能が一目で分かる「スキルマップ」や、その部門にいつまでにどんな人材が必要かが見える「年表未来図」などなど、
とても書ききれませんが(下記URL参照)、本当に「パクれる」工夫が満載です。是非ご参加を!
https://mgz.doyu.jp/hiraku2/2024/0522/post-4315
会場名:生涯学習センター5階 第1研修室
会場住所:〒530--000 大阪府大阪市北区大阪市北区梅田1-2-2-500 大阪駅前第2ビル
電話番号:06-6345-5000
今回は、歯車を製作されている有限会社伊藤歯車製作所の伊藤雄一郎さんのお話でした。伊藤さんは、代表就任時から現在に至るまで、職人気質の強い、南大阪の昭和の従業員の方々をまとめるのに大変苦労されました。
三代目という事で、年長者の従業員の不満の矛先になり、親族の離反も経験されます。さらに従業員の事故が重なるなどの試練に次々と出くわし、そのたびに、「従業員の事を何もわかってないやん」と自身を責められました。
ここから伊藤さんの気持ちに火がつきます。これではいけないと、従業員の事をよく知る必要性を強く感じられ、社内ルールを整備、共有化する過程で従業員と深くコミュニケーションをとり、方針会議の開始、個別面談の開始等によって、従業員にとって、一方通行でない自主的、主体的な経営理念を確立されました。
行動にうつすまでが、なかなか腰が重くなる局面で、問題を敏感に感じとりながら、行動にうつすまでが早く、経営者として素晴らしい資質をお持ちだと感じました。
他にも、3S活動、未来組織図、慶弔規定の改訂等、色々と創意工夫され、会社を良くしようという熱さが伝わってきました。
今は従業員の年齢層も若くなりつつあるとの事で、これだけの技術力を有する会社が将来にわたってどのように発展していくのか、非常に楽しみです。
最後に、理路整然と、程良いスピード、程良い声量で話しされ、退屈しない、引き込まれるようなお話しでした。
(株式会社神戸シティ鑑定舎 小笠原高宏)